木材は、同じ素材を使っても表面の仕上げによって手触りが
違います。ザラザラに仕上げてあるものは暖かくツルツルに
仕上げてあるものは冷たく感じます。またガラス、鉄、コン
クリート等に比べ手触りがよく手摺や玩具等に利用されるこ
ともその表れです。
木材は、コンクリート等に比べ急な温度変化をしないため、
長時間立っていても足の冷えをあまり感じない断熱性能に
優れた材料と言えます。
肌に悪影響を与えたり目を疲れさせ
たりする紫外線を、木材は吸収し反
射させにくい性質の素材です。
(紫外線とは、波長が可視光線であ
る紫色の波長(400~440㎜)
よりも外側にある波長で、X線より
長い電磁波をいいます。)また、木
材は、暖かさを感じさせる赤外線の
反射は大きい素材です。
バイオリンやピアノなどの弦楽器が、
音を大きく響かせるためには幅広の
木部を必要とします。私たちが耳に
する多くの弦楽器の音色は弦そのも
のから出ている音は少なく、大半は
弦から発せられた振動がこの木部に
よって響いているのが聞こえている
のです。木は室内の音を適度に吸収
し、心地よい音に調整してくれます。
暑さ寒さを感じるのは温度だけでなく
湿度も関係しています。木材は室内湿
度の調整を行っているため湿度は50
%前後で一定しています。だから、夏
しく冬暖かい家になります。また、湿
涼度調整によりカビを抑制する効果も
あります。湿度は身体に影響も与えま
す。湿度が高すぎると不快感を感じ、
低すぎるとバクテリアやウィルスを活
性化させ風邪をひきやすくなります。
木材はショックを受け止めて吸収して
くれるので、床や壁が木で出来ている
と安心。そして飛び跳ねても痛くない
し疲れにくい優しい素材です。
木材には、香りの元になる成分が多く
含まれており、それらの成分は消臭や
殺菌に対して効果があります。